2012年7月3日火曜日

レンズコーティングについて

前回レンズのミラーコートについてお話をさせていただきましたが

今回はミラーコートも含めたレンズコーティングというものについて

ご説明させていただきます。

レンズコーティングについて

前回のミラーコートに続き動画を作成してみましたので

是非ご覧いただきご参考にしていただければと思います。

■タケオNEWS



ノンコートとはいわゆるレンズ生地そのままの状態
(研磨した後のレンズとして成り立っている状態のもの)

ハードコートとはいくつか方法がありますが

レンズ表面にラミネート方法もしくはディッピング方法で

レンズ表面に固いハード膜を施すことでレンズの傷を軽減できる

コーティングです。

かなり以前はプラスチックレンズというと

傷がとにかくつきやすい部分はありましたが

このハードコートが出来てからかなり傷に対しての強さも増しました。

そしてハードマルチコート。

ハードコートをした上に金属多膜層を蒸着させ、

レンズの表面反射の向きを変えることで通常一定の方向に強く反射する光を

軽減しレンズの反射率を下げたものです。

レンズ表面は光が入ると正反射するためにそれがチラつきと感じられますが

正確にはこの正反射する光を様々な方向に反射の向きを変えることで

レンズ表面反射を抑えるというものです。

乱反射と一般的に言われるのはレンズに対しての正反射のことであり

厳密には乱反射とは言いませんが、一般的には乱反射=レンズの表面反射と

捉えられることが多いため、片隅にでもこの内容をとどめていただければと思います。

そしてハードコートを施していないマルチコートというものも

プラスチックレンズには安価なものでありますが、

どうしてもハードコートをしないとマルチコートの膜の定着が悪く、

ハードマルチコートを推奨しております。

そして先日ご紹介させていただきましたレンズ表面反射を強く出す

増反射金属多膜層膜。これはある一定の方向に対しての反射率を

レンズコーティングの膜の調整でプリズム作用などを利用し、

様々な色の反射光を出します。

ことご自身からの見え方という部分について申し上げれば、

レンズの表面反射が少なくなるということで

ハードマルチコートが最も透明度が高くなります。

通常ノンコートのレンズは入ってくる光を100%とすると、

レンズの表面で4%、裏面で4%光を正反射します。

そうなった場合、実際に目に入ってくる光は92%になります。

これに対しハードマルチコートを施した場合、

反射はほとんどレンズコーティング膜で打ち消され
(厳密には光の入り方をコントロールするということ)
光はレンズを通しても99~98%前後の透過率となります。

こと見え方に関しては例えば同じレンズであっても

やはりコーティングをすることのメリットは非常に大きくなります。

また、レンズコーティングに関しては

あとで別のコーティングに変更したり、

コーティングを取る、着けるということは出来ません。

ですのであくまで最初にオーダー頂きましたコーティングのままということになります。

そしてミラーコートについてはレンズ表を増反射させ、

裏面はハードマルチコートさせているレンズとなります。
(一部裏面ハードコートのみというものもあります。
度なしのメーカー純正レンズなどはほとんどが裏面ハードコート仕上げです。)

これは目的によってミラーコートをすることでファッション性や

メンタルコントロールなどに用いられたり

自身の存在感をアピールするために使われる場合などもあり、

これに関してはメリット、デメリットを踏まえた上で

お選びになることをお勧めいたします。

レンズカラーごとの見え方については

金栄堂のHPでもご紹介させていただいておりますし、

実際に様々なテストや検証を行い

最適なものをご提案させていただいております。

ですが例え同じレンズであっても、

こういったコーティングの違いで見え方にも大きな影響が出てきますし、

コーティングを施すことでのデメリットというのは

最初に少し加算料金が出ることだけです。

ですがあとからコーティングを施すことは出来ないですし

本当にあなたが見たい視界を最高の視界にするために

レンズコーティングはやはりされることをお勧めいたします。

特に極限の状況の中、一瞬の見え方で全てが変わります。

その際にレンズが反射して物体を見逃してしまった、

そうなってからでは遅いですし、その瞬間は2度と戻らないでしょう。

レンズカラーやレンズ素材も非常に重要な項目ですが、

忘れてならないのがこのレンズコーティングです。







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