2012年1月7日土曜日

レンズの耐衝撃性について

メガネレンズの強度テストでは引っ張り強度テストなどを行いますが

言葉で何倍の強度と言っても中々伝わりにくい場合があります。

OAKLEYをはじめ、多くのスポーツグラス・スポーツサングラスには

ポリカーボネートという素材が使われているものが多いですが、

通常のメガネレンズのCR39とどれくらいの差があるのか。

レンズの耐衝撃性はジュールという単位で示すことが出来ますし

よくこの単位で示されます。

(102gの重さのものを1m持ち上げる仕事量が1ジュール)

例えばレンズの中心厚が2mmある通常カーブの度なしレンズで

ハードマルチ反射防止コーティングを施したものがあるとします。

一般的なメガネレンズの素材であるCR39という素材の場合は

そのジュール値は0.35という値になります。

これに対しポリカーボネート素材は

10.3のジュール値となり、約30倍の耐衝撃性があります。

薬品が浸透するともろくなるという面はありますが、

こと耐衝撃性という部分では非常に優れたレンズであることから

多くのスポーツグラス・スポーツサングラスに採用されています。

代表的なブランドで言えばOAKLEYでしょうが

オフィシャルサイトにもCR39との比較高圧衝撃テストの比較動画があります。

■OAKLEY高圧衝撃テスト動画



参考までに、アメリカの安全基準であるFDAでは眼鏡用のレンズとしては

0.2以上のジュール値が必要で、

それをクリアしないと基準が保れないということになります。

CR39などの一般的なレンズでもこの基準はクリアしておりますが、

スポーツ時の耐衝撃という部分においてはやはり確実に目を守るために

ポリカーボネートやNXTをはじめとした衝撃に強く、不測の事態においても

そして確実に目を守れるレンズであることが重要項目です。








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